
私たちは、ランゲ地区ではよくみられる、何世代にもわたり受け継がれてきた家族規模の小さなぶどう農園のひとつです。そしてつい十数年前までは、収穫したぶどうを仲介人を通して大きなワイナリーに販売していました。しかし、私たちにとって、この方法はあまり満足できるものではなかったのです。なぜなら、その頃の市場といえば、ぶどうの品質よりも、量と安さを追い求めていたからです。
しかし、1992年マウロは隣人で友人でもあるエリオ・アルターレ氏にならって、農園の方針を大きく変える決断をしました。まず初めに1ヘクタール当たりのぶどうの収量を徹底的に減らしながら、彼の新しい貯蔵庫でワインを造り始めました。温度管理を備えた回転式タンクの導入により、より短期間でのマセラシオンを可能とし、オーク小樽で熟成させ、少しずつマウロのワインを造り始めたのです。それは、凝縮された高品質のぶどうからタンニンが程良く抜け、よりエレガントでやさしいワインへと仕上がりました。
農園は、ラ・モッラ及びモンフォルテ・ダルバの地におよそ12ヘクタール程で、私たちはそこで約60,000本のワインを生産し、そのうち約半分がバローロDOCGです。実は、この規模だからこそ、私たちはワインを高品質に維持することができるのです。それは、新技術と機械類への投資を可能とし、且つマウロが絶えずぶどう畑から貯蔵庫にいたるまで、すべての生産工程において直接コントロールをし続けることができるからです。私たちは、自然を人為的に操作して行う現代の傾向とは異なり、自然のままぶどうを栽培しワインを造ることが本質と考えます。それは、化学肥料や殺虫剤を使わないということです。また、ワイン造りにおける全ての工程においても化学的なことは一切していません。発酵は、市販の酵母や他の成分は一切使用せず、全て自然に行われます。そして瓶詰めの前も清澄剤を使用したり濾過は致しません。ワインの質は、自然のままの土壌の個性によってもたらされるものであり、気候の微妙な違いがその年のワインの熟成に影響をあたえるものだからです。
私たちは、4つのバローロのクリュ(単一畑)を持っています。「アルボリーナ」、「ロッケ」、「ガッテーラ」の畑はラ・モッラ村に、そして「カステッレット」の畑は、モンフォルテ・ダルバ村にありマウロの妻ダニエーラの両親の畑です。ネッビオーロという品種は土壌や微気候に非常に敏感なため、その個性、特徴を表すため各々のラベルを用意しています。そして樹齢もとても重要な要素です。バローロの複雑で凝縮したすばらしいワインは、古いぶどうの樹から生まれます。各畑の樹齢が若い樹のネッビオーロからは、「ランゲ ネッビオーロ アンジェロ」が造られます。バルベーラ種で樹齢の高く、且つ方位にもより恵まれた畑からは「バルベーラ ダルバ カシーナ ヌオーヴァ」が造られ、フレッシュでシンプルな「バルベーラ ダルバ」と比べてより濃厚で、木樽で熟成されています。ちなみに、「バルベーラ ダルバ」はステンレスタンクで熟成されています。
また他とは違った個性を持つワイン、「リンシエーメ」があります。このワインは、最高のネッビオーロとバルベーラとカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしたもので、ランゲの小さな8人の造り手が協同で造りあげた、いわば「友情」と「団結」のシンボル的なワインです。このコラボレーションによって、より良いワイン造りの技術を分かち合うことができ、また「リンシエーメ協会」を通じて収益の一部を世界の様々な方面に寄付をすることで社会に貢献しています。


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